TAKA@LONDONのHIV日記

ロンドン在住、突然HIV告知を受けたアラサー三十路ギリホリのゲイです。メールアドレス作りました misojigay@gmail.com

愛に満ちあふれて

8月8日(土) 朝5時45分起床

軽く朝食を食べて準備をして、

いざヒースロー空港へ。

 

そう、今日は母と姉がロンドンに遊びに来る日だ。

 

滞在は1週間、今日までにホテルを予約したりツアーを申し込んだり。

まるでツアーガイドの気分、でも旅行の準備をするのは結構好き。

行く場所と時間を考えたり、ネットで情報を集めたり。

 

空港へは思ったよりも早く着いてしまった。

 

日本からは羽田空港から1度フランスで乗り換えて、

ロンドンまで来る飛行機を予約していた、その方が直行便よりも安い。

母は生まれて初めての海外旅行だし、

姉も飛行機の乗り継ぎは初めてだから不安がっていたけど、大丈夫かな~?

 

心配しながら出口を見渡すと、そこには同じ様に出てくる人を待つ人達

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映画「ラブ・アクチュアリー」の光景そのものだ。

待ち人が出てくると皆抱き合って再会を喜びあっている。

 

 

映画の冒頭のセリフ

If you look for it, I've got a sneaky feeling you'll find that love actually is all around.

見渡すとー
実際のところ この世には愛が満ちあふれている

 

何て感動的なんだろう・・・思わず目頭が熱くなる光景。

 

元々はお盆休みを利用して、姉が1人で遊びに来る予定だった。

でも突然、母まで一緒に行くと言い始めた。

 

どうやら母は子供が住んでる所に行ってみたかったらしい、

「遠いし長時間の飛行機は疲れるよ」と話ても行くと聞かない。

 

もう三十路になるのに、

母にとっては子供はいつまでも可愛いくて心配らしい。

 

何千キロも離れた日本からわざわざから母がくる。

これまで何度も転職したし、今は仕事を辞めてワーホリ。

高校生の時にゲイだってカミングアウトした時には、

自分の育て方のせいでごめんねと泣いていたっけ。(それは違うと思うけど)

 

好き勝手ばっかりして心配ばかり掛け続けて、

自分は母に何もしてあげる事が出来ていないな。

 

しかも今はHIVにまでなってしまった。

 

自分は一体何をしているんだろう・・・

 

 

そんな事を考えたら、涙が出てきた。

 

この涙は何の涙だろう?

 

不甲斐ない自分に対して?

母の愛に対して?

それとも周りの人達の再開に感動して?

 

 

きっと全部だった気がする

 

 

待ち続ける事1時間

やっと母と姉が出てきた。

 

「よく来たね」

 

思わず周りと同じ様に2人に抱き付いた。

 

自分に今できる事は、2人に元気な姿を見せる事。

 

自分の中にも、愛が満ちあふれていた